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解説
 植物細胞をいろいろな浸透圧の溶液に浸したときの、細胞の体積と細胞の浸透圧および膨圧の変化を示すグラフについてはなかなか理解されにくいところなので、もう少し理解してもらいやすいように、どうしてこのようなグラフになるのか説明するアニメーションを作ってみた。 

 植物細胞をいろいろな浸透圧のショ糖溶液に浸すと、ショ糖溶液の浸透圧に応じて細胞の体積が変化するので、外液の浸透圧ごとに細胞を入れた後の体積の変化をアニメで示し、細胞の浸透圧や膨圧はどうなっているのかグラフ上に点で示すことにした。そして、最後に点を曲線で結びグラフを完成させることにした。

 細胞を等張液に浸したときは細胞への水の出入りが見かけ上ないので、細胞の体積は変化しない。この時の細胞の体積を基準である1.0として他の体積を相対値で表すことにする。また、細胞は限界原形質分離の状態にあり膨圧は生じておらず膨圧は0気圧である。細胞の浸透圧は外液と同じ浸透圧である。このアニメでは細胞を入れた外液が11気圧の浸透圧であるから細胞の浸透圧も11気圧である。

 細胞を高張液に浸したときは細胞から水が失われて原形質の体積が減少し、原形質分離が起こる。このときいつまでも細胞の体積は減少するのではなく、細胞の浸透圧と外液の浸透圧が同じになった時点で体積が変化しなくなる。その理由は細胞の浸透圧が水の減少した分高くなり、外液の浸透圧と等しくなると細胞から出て行く水と細胞に入る水の量が同じになり細胞の体積がそれ以上減少しなくなるためである。


 一方、低張液に浸したときは、細胞に水が浸透して体積が増加し、浸透圧は低くなる。しかし、外液の浸透圧と同じになるまで細胞の浸透圧が低下したところで変化がとまるのではない。なぜならば、体積が増加するにしたがい細胞膜が細胞壁を押し広げようとし膨圧が生じるからである。この膨圧は細胞壁に作用して壁圧を生じ細胞を締め付け細胞の水を押し出す力となる。したがって体積の変化が止まるのは外液の浸透圧となにが等しくなったときかというと、細胞の浸透圧から膨圧を差し引いた吸水力が等しくなったときである。本当は吸水力に直接関わるのは壁圧であり膨圧ではない。しかしながら壁圧は作用反作用で生じる力で膨圧と同じ大きさになっているので便宜上、膨圧の大きさで吸水力を示すようになっているのである。

 植物細胞を純水に浸すと、水が浸透し体積が増加するがいつまでも増加し続けることはできない。それは、体積が増加するにつれ膨圧が大きくなり続け、そのうちに細胞の浸透圧と膨圧が等しくなって吸水力が0気圧となるからである。