血糖値低下のとき




下に解説があります。


解説
 何も食べないまま生活するとグルコースが消費され血糖値が低下します。このまま低下し続け、血糖値が80ミリグラム/100ml以下になるとけいれんを起こして意識不明になる低血糖発作を引き起す恐れがあります。そのため血糖値を正常値の100ミリグラム/100mlにもどす仕組みが働きます。その仕組みについて説明します。

 血糖値が低下するとフィードバックシステムによって、間脳視床下部の血糖値調節中枢が刺激されます。
また、このとき同時にすい臓ランゲルハンス島のA細胞も直接フィードバックシステムによって刺激されます。


 低血糖の刺激がくると、間脳視床下部の血糖値調節中枢はまずは、すみやかに血糖値を上昇させる仕組みを作動させます。
それは、交感神経によって副腎髄質とすい臓ランゲルハンス島のA細胞の両方を刺激する仕組みです。

 交感神経によって刺激された副腎髄質はアドレナリンを分泌します。
副腎髄質から血液に出されたアドレナリンは肝臓や筋肉を刺激します。


 アドレナリンによって肝臓や筋肉が刺激されると、それらに貯えられていたたグリコーゲンが分解されてグルコースになり血液中に溶け出します。
このグルコースが血液中に補給されるので血糖値が100に戻ります。

 血糖値をすみやかに上げることは生命維持にきわめて重要なので,アドレナリンによるものだけでは足りません。
交感神経は、すい臓のランゲルハンス島にも働きかけています。
そして、A細胞からグルカゴンの分泌を促します。

 グルカゴンはアドレナリンと同じく肝臓や筋肉のグリコーゲンを分解しグルコースにします。グリコーゲンからグルコースを補充する仕組みは二重に備わっていてバックアップしています。

 さらに間脳の視床下部は持続的に血糖値を増やすために脳下垂体前葉を使った内分泌系の仕組みも用意しています。その始めが、間脳視床下部から放出ホルモンが分泌され脳下垂体前葉を刺激するものです。

 間脳視床下部からの放出ホルモンで刺激された脳下垂体前葉は副腎皮質刺激ホルモンを分泌し副腎皮質を刺激します。

 副腎皮質刺激ホルモンで刺激された副腎皮質は糖質コルチコイドを分泌します。糖質コルチコイドは身体中の組織を刺激します。

 糖質コルチコイドはタンパク質を分解してグルコースに作り替える働きがあります。そのため糖質コルチコイドが副腎皮質から分泌されると各組織からタンパク質から作られたグルコースが血液中に補充され血糖値があがります。

 以上が、血糖値が低下したしたときに血糖値を上げ正常値にもどす仕組みです。血糖値が戻れば間脳視床下部は刺激されなくなり、血糖値を上げる仕組みは停止します。